診療科や規模感だけでは見つからない? 専門医情報から考える医療機関ターゲティング

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診療科や病床数だけでは見えない、新たな営業機会

医療機関への営業活動では、診療科や所在地、病床数などを条件に、アプローチ先を絞り込むことが一般的です。

例えば「東京都内」「循環器内科」「100床以上」。条件を設定すれば、対象となる医療機関を効率よく抽出できます。

でも、その条件だけで、有望な営業先を見落としているかもしれません。

実は、診療科名や施設の規模だけでは見えてこない情報があります。その一つが、所属する医師の専門性です。

今回は「専門医情報」に着目し、これまでとは少し違う視点から、医療機関ターゲティングの可能性を考えます。

1. 「内科」という情報だけで、どこまで分かる

同じ「内科」を標榜する医療機関でも、所属する医師の専門領域はさまざまです。

循環器を専門とする医師もいれば、呼吸器や消化器を専門とする医師もいます。「小児科」についても、小児循環器や小児神経など、医師によって専門性は異なります。

診療科は、医療機関が標榜する診療領域を示す基本情報です。一方、専門医資格は、所定の研修や審査などを経て、医師個人が特定の専門領域について認定を受けたことを示します。

つまり、診療科は施設についての情報、専門医資格は医師個人についての情報です。

この違いを知ることで、営業先の探し方にも新しい選択肢が生まれます。

2. 条件から外れた施設に、営業機会があるかもしれない

例えば、循環器領域に関連する医療機器やサービスを扱う企業を考えてみましょう。

「循環器内科」を標榜する医療機関を抽出すれば、関連する施設を効率よく探せます。

一方、「内科」を標榜する医療機関の中にも、循環器領域の専門医が所属している施設があるかもしれません。

診療科だけで抽出すると、こうした施設は候補から外れてしまう可能性があります。

そこで専門医情報を組み合わせれば、これまで見落としていた医療機関も検討対象に加えられます。

さらに、営業戦略の面でも注目したい点があります。

診療科や病床数などの一般的な条件でターゲットを抽出すると、他社が選定する候補と重なりやすくなることも考えられます。

一方、異なる情報を組み合わせて候補を探せば、競合他社とは異なるアプローチ先を見つけられる可能性があります。

もちろん、競合他社の営業状況や、各施設の実際の需要は、別途確認が必要です。

それでも、従来の条件だけでは候補に挙がらなかった医療機関に目を向けることは、新しい営業機会の発見につながります。

専門医情報は、ターゲットを絞り込むだけでなく、新しい営業先を見つけるためにも活用できるのです。

3. 情報が見つかっても、そのまま使えるとは限らない

専門医情報を活用する際には、情報の鮮度と正確性にも注意が必要です。

例えば、学会などが公開する専門医情報に医師の所属先が掲載されていても、その後の異動によって勤務先が変わっている場合があります。

医療機関の名称が変更されていたり、情報源によって住所の表記が異なっていたりすることもあります。

こうした情報をそのまま組み合わせると、医師と医療機関の対応関係に誤りが生じる可能性があります。

せっかく新しい候補を見つけても、情報が古ければ営業活動に支障が出てしまいます。

AIの活用で、情報の確認方法も変わりつつある

こうした課題に対して、AIの活用にも期待が高まります。

例えば、医療機関の公式サイトなどを調査し、既存データと照合することで、医師の所属先や所在地の不一致を検出する。従来は人手で時間をかけていた確認作業を、効率化できる可能性があります。

ただし、AIが見つけた情報を、そのまま正しい情報として採用してよいのでしょうか。

学会の情報と医療機関の公式サイトで所属先が違っていたら、どちらを採用するのか。公式サイトに更新日が記載されていない場合は、どう判断するのか。

AIによって調査できる範囲が広がっても、こうした判断は必要です。

だからこそ、情報源や確認時点、判断の根拠を記録し、確認できた情報と確認できなかった情報を区別することが大切になります。

AIによって「調べる力」が高まるほど、その結果を「使えるデータ」に仕上げるための判断力が問われる。

これからの医療機関データには、情報の量や更新頻度に加え、どこまで確認できた情報なのかを説明できる品質も求められると考えています。

なお、専門医情報などの公開データを取得・加工・利用する際には、各情報源の利用条件を確認する必要があります。一般に公開されている情報でも、商用利用や第三者への提供が自由に認められているとは限りません。

4. ターゲティングは「条件の追加」から「情報の組み合わせ」へ

営業リストを作る際、診療科や所在地、病床数などの条件を追加すれば、対象施設を効率よく絞り込めます。

しかし、絞り込みに使う条件によって、候補に挙がる医療機関も変わります。

ここで考えたいのは、**「どんな条件で絞り込むか」だけでなく、「その条件では、どんな医療機関が見えていないのか」**という視点です。

診療科だけでは分からない医師の専門性を、専門医情報で補う。さらに、所在地や規模感などの情報を組み合わせ、営業目的に合った候補を整理する。

そして、情報を組み合わせた後は、所属先や所在地などが現在の実態と合っているかを確認する。

このように考えると、医療機関データの価値は、単に収録項目が多いことだけでは決まりません。

どの情報を組み合わせれば、新しい候補を発見できるのか。その情報を、どこまで確かなものにできるのか。

ターゲットの発見と、データの信頼性。この両方が、医療機関ターゲティングの質を左右します。

さらに、適切なターゲティングは、営業する企業だけにメリットがあるわけではありません。

企業にとっては、見込みの低い営業先へのアプローチを減らし、営業活動の効率を高めることにつながります。

医療機関にとっても、自院の診療内容と関連性の高い商品やサービスの情報が届くことで、的外れな営業対応を減らせる可能性があります。

必要とする医療現場に、必要な情報を届ける。

医療機関データの活用には、営業効率の向上だけでなく、こうした価値もあると考えています。

5. 医療機関データを、目的に合わせて活用する

エグゼメディカルでは、医療機関リストの提供に加え、公開医療データのリスト化や、医療機関情報の照合・付与など、目的に応じたデータ加工についてもご相談を承っています。

既存のリストでは見つけにくい医療機関を探したい、複数の公開情報を組み合わせて活用したいといった場合は、利用目的や必要な情報をお聞かせください。

情報源の利用条件や対応可能な範囲を確認したうえで、適切な方法を検討いたします。

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