医療業界で「活躍しない」営業人材には6つの特徴がある
前編では、医療業界で活躍しない人材の1~3の特徴について解説いたしました。
特徴1:営業の「型」に固執しすぎて、現場での柔軟性がない
特徴2:無形商品が苦手
特徴3:知識の横幅が狭い
後編の本記事では、残る3つの特徴について解説いたします。
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特徴4:押し売りに気づかない
医療従事者はビジネスのためよりも、患者を救うためという使命感で働いています。
そのため、医療従事者は企業からの強い売り込みを嫌います。ベクトルが異なるからです。
誰でも、気が合わない人から何かを買う気になりません。
興味関心や課題意識に対する共感・合意ができていないうちは営業されることを非常に嫌います。
これを避けるには、まず相手のビジョンを理解するスタンスが必要です。いきなり営業提案をする人を見かけますが、それではニーズへの訴求が弱く、説得力がない営業となってしまい、どうしても「売りに来たな」と感じられてしまいます。
「押しが強い」ことと、「押し売り」とは異なりますので、「押し売り」しない人を採用するのが得策です。
特徴5:相手のニーズをヒアリングできない
相手の話に耳を傾けられないタイプは要注意です。
例えば、すべての会話が自社製品を売るための情報になってしまう人です。
ヒアリング力がある人かどうかを見分けるポイントとしては「相槌を打てる」「共感できる」「謙虚さがある」といったところです。
話が聞けないタイプの人は、自社製品の話ばかりになる傾向が顕著です。
相手からすると、「私のニーズを理解していないのに、提案されても…」という反応になってしまいます。比較検討しようにも、比較する材料がなく、選びようがないという印象を強く与えることになります。
ヒアリングの方法を学んだことがなく、身についていない人が少なくありません。少し専門的になりますが、商談をスムーズに進めるためには、「SPIN」と呼ばれるヒアリング技術が役立ちます。SPIN話法の詳細については別稿に譲りますが、非常に重要なスキルです。面談時にSPIN話法を知っているかどうかを確認し、答えられる人は、普段からヒアリングを意識している人と言えます。
特徴6:相手を理解する姿勢がない
営業活動で成果を上げるには、気持ちの良い会話ができることも重要な要素です。
コミュニケーションとは「会話のキャッチボール」と言われるように、自分がボールを投げる前に、相手に受け取ってもらう姿勢になってもらう必要があります。
活躍できる営業担当者は、相手をよく観察できます。
相手のタイプや置かれている状況や環境に合わせて会話の構成を変え、会話のキャッチボールの精度を高くすることができます。そのためには、観察力も重要な要素です。
相手を観察せず、自分の伝えたいことを、自分の伝えたいタイミングで、一方的に伝えてしまうタイプは要注意です。
お客様とのやり取りを実際に見ないとわからない部分もありますが、会話のキャッチボールがうまくできる人かどうかを見極めることはとても重要です。
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自社の方針に合った「採用基準」と「育成プログラム」はセットで考える
今まで見てきたスキルを満遍なく備える人材は、実際にはほとんど出会うことはありません。
誰しも得意・不得意がありますので、その人のスキルを見極めて、素質や成長の可能性を加味して採用することになります。
成長の可能性を加味するということは、同時に、人材育成プログラムが必要であるということです。それに従って、チームの一人ひとりが少しずつ成長し、強みを発揮していくことを目指していきます。
医療に貢献する気持ちも重要
本記事では、活躍できない人の特徴を明らかにすることで、「医療業界で活躍する人材の要件」を解説しました。
医療営業で一番重要だと感じるのは、なんといってもコミュニケーション力です。
「相手に合わせて会話できる人」「相手に合わせるための引き出しのバリエーションを多く持っている人」は相手から信頼されます。
医療は安心・安全が最優先されます。したがって、営業担当者が誠実であること、信用できる人であることは、医療業界でビジネスを展開するうえで、最重要と言えます。清潔な身なりや適切な言葉遣い、一般常識とビジネスの知識と情報も決してないがしろにはできません。
まとめ
医療業界で「活躍しない」営業人材-6つの特徴-
特徴1:営業の「型」に固執しすぎて、現場での柔軟性がない
特徴2:無形商品が苦手
特徴3:知識の横幅が狭い
特徴4:押し売りに気づかない
特徴5:相手のニーズをヒアリングできない
特徴6:相手を理解する姿勢がない
人材のスキルレベルは成果を出すうえでとても重要です。
しかし、どれほどスキルが高い人材でも、「医療に貢献する気持ち」がなければ、医療従事者からの共感を得ることは難しいでしょう。
ぜひ、この機会に、あなたのチームの人材採用基準を明確にして、医療に貢献するチームに育てていってください。
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