前編では、コロナ発生前後でのアポ率の変化についてお伝えしました。
本記事では、発生後の今、医療機関が何を求めているのか解説いたします。
今、企業からの情報提供が求められている
医療機関の経営課題が山積
コロナ発生を理由に企業からのアポを拒絶したことにより、医療機関側では入手できる情報に偏りが生じました。
今までは出入りの業者が様々な最新情報(不必要な情報も含めて)を頼まなくても届けてきてくれましたが、その情報経路がシャットアウトされてしまいました。
情報収集のチャンネルはWEBサイトなどに限定され、医師向けのYouTubeチャンネルが登録数を伸ばすなどの現象が注目されています。しかし、医師といってもネットリテラシーの違いによっては、必要な人に必要な情報が届かなかったり、届くまで時間を要するようになりました。
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患者の受診控えにより収益が減少した医療機関が多く発生
コロナ禍では、患者の受診控えによって大きく収益を減少させた病院やクリニックが多く発生しました。この減少は診療科目によって差が顕著で、不公平感なども漂っています。
そのような中、急を要さないために後回しにしてきた医療機関の経営課題に着手しなければならない状況になってきています。
そのため、企業からの新しい提案や課題解決に繋がる提案については、コロナ前と同じように、興味関心が高まり結果的にアポ率が戻ってきていると言えます。
コロナ前は訪問による情報提供を原則としていたため、今すぐ必要のない情報については反応が薄いことがしばしばありました。
しかし、コロナ流行を経て、前編で紹介したような商談方法が広がったことで、
「今すぐ必要ではないけれども、将来的に必要になるかもしれない」だから「いまのうちから情報を入手しておきたい」といった見込み客につながるような商談アポが獲得できるようになっています。
これは、未曾有の出来事に直面した医療機関が、未知の脅威に備える「将来への危機意識」が芽生えたのかもしれません。
求められる情報提供の方法が変わった
コロナ発生から1年経過しWEB・電話商談が広まってきた頃、私たちが注力したことは「営業資料の見直し」でした。
具体的には、初めての電話をした直後に郵送する資料や、メールで送る資料の内容を工夫しました。
ポイント①:要点をわかりやすくする
対面で話ができる時代では資料を一緒にめくりながら、「ここがポイントなのですが…」と、相手の顔を見ながら必要に応じて補足説明ができました。
しかし、資料を相手に送る時には、それができません。そのため、最初に目を通してもらう資料は、即時に理解できるように、できるだけ文字数を減らしつつ、こちらが伝えたい「意図」が伝わるように、文言を工夫する必要があるのです。
ポイント②:相手のニーズを決めつけない
コロナは現代を生きる誰人にとっても経験したことのない未曾有の出来事です。
医療機関がどのようにこの危機に立ち向かえば良いか、患者の受療行動がどのように変化するか、吹き荒れる嵐の中に一人で立っているような経営環境に直面している今、医療機関の経営はかなり難しい舵取りを求められています。
様々なリスクを考え、今までになかった発想で情報収集していることも念頭に置きましょう。
企業担当者が決めつけてお話を進めると、相手とのベクトルが合わずに商談を前に進めることが難しくなってしまいます。
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資料請求が増えている理由
アポイントを受諾するかどうか事前に確認したい
コロナ発生前と比べ資料送付の要望は増加傾向にあります。
訪問アポでも、WEBでも、実は、「直接話を聞く」というアポイントへのハードルは高くなっています。
「興味はあるけれど、まずは資料を送ってほしい」
といった医療機関が多くなっている印象です。アポイントを受諾するかどうかを事前に確認したいというニーズが高まっており、資料を要望する医療機関が増えたことは確かです。
今までは決裁者であるキーマンの院長や事務長、部門責任者などに直接電話がつながった時は、その場で商談の可否を判断されることがほとんどでした。
しかし、今はキーマンに電話が直接電話が繋がり、話ができたとしても、資料を見てから再度電話をするように指示されることが多くなっています。実際に商談を受け入れるかどうかは、送られてきた資料で判断するスタイルに変化しているのです。
今起きていることをどう捉えればよいか
本記事では、コロナ流行化でのアポ率は、あなたの会社の製品やサービスに対する医療機関側の優先順位の変動に伴って上下すること、また、あなたの営業組織が用意した営業資料の内容によって、商談に進むかが判断されていることを解説しました。
以前は商談アポイントといえば「訪問」がメインでしたが、現在は、「訪問」または「WEBか電話」というスタイルに変化しました。
変化はチャンスでもあります。この変化に対応し、私たちと一緒に営業改革に取り組んだ企業では、商談アポイント数はコロナ前よりもむしろ増えています。
初回から訪問営業するよりも、資料を読んでもらってからアポイントを打診したりヒアリングをすることで、相手が見込み客なのか、それとも、今すぐ客なのかが、とても判断がつきやすいというメリットもあります。
これは営業効率化を推進するうえでも、非常にポジティブな環境変化ではないでしょうか。
まとめ
コロナ発生後で生じた、新しい課題
今後は、大量に生み出されていく「見込み客」にどのように接触すればよいかといった問題は、多くの企業の営業課題となることは間違いありません。
いわゆる「リードナーチャリング」が次の主戦場になるでしょう。
今のうちに、その体制を構築して備えておくためには今までの営業体制を改革し、インサイドセールスの仕組みづくりに取り組んでいきましょう。
自社でのテレアポやインサイドセールスの取り組みに課題がございましたらお気軽にご相談ください。
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